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"在宅"で子育てをしている母親たちの中に、孤立感・不安感・焦燥感・閉塞感・焦燥感、失敗感、疎外感、挫折感などネガティブな心理状況にある人たちが数多くいるという傾向が20年以上前から現れてきた。このような心理状態が深刻化していくと、虐待など幼い子どもへの被害につながっていく。おかあさんの不安定な心は、子どもの健やかな発育にとって悪影響を及ぼす。 なぜ、そういった心理状態になるのか、いろいろ研究していく中で、この背景にあるのは社会環境の変化があることが分ってきた。一つは、その母親が育ってきた環境、二つ目はその母親を育ててきた親の価値観が高度成長期と男女平等意識の向上が挙げられる。団塊世代生まれ、特に昭和10年代生まれの母親を持つママたちは、物質的に恵まれ、男女の平等化が進み、高学歴化に伴い、人とぶつかり合ったり、肌を通した体験をあまりせずに、知育偏重の中で育ってきた。そして一人の人間として自分らしく生きていくことを望むようになってきた。 しかし、子育ては子ども優先、まさに"待ったなし"。実母に助けを求めても、実母の経験した時代との差から、理解が得られず、夫との相互理解のいきちがい、役割分担がうまくできない。こんなに苦労しているのに評価されない。子育てが、こんな大変なこととは思わなかった。それまでの人生の「自分像」とのギャップに悩み、イライラしたり、自信を失ったりすることで、先に述べた心理状態となる。
こういった母親に育てたのは、上記社会背景の中で育ててきた両親であり、育てた娘の状況に理解しないことは「二重の加害者」ともいえる。妻の苦労を労わるように、帰宅したときに『今日はどうだった?』との一言をと、このような講座の時には男性群に言っている。両親も、そう育てた「償い」の気持ちで、対応してもらいたい、と話していた。 そういったネガティブな状況を回避するため、息抜きやしたいことができるようサポートすること。いつでも訪れることができるフリースペースを創り、そこで自由な語らい、情報交換、相談ができ、ポジティブな気持、生活状況で過ごせるようにすることが必要ということで、「子育て支援センター」を県内各所に設立してきたのは、こういった理由による、としていた。 |