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三浦半島断層群:地震確率高まる 東日本大震災後の地殻変動で

 政府の地震調査委員会(阿部勝征委員長)は11日、神奈川県・三浦半島にある活断層「三浦半島断層群」が、東日本大震災後に続く地殻変動の影響で、地震を起こしやすい状態にあると発表した。従来公表していた30年以内の地震発生確率6〜11%は高まったが、具体的に何%上昇したかは試算できていない。

 同県葉山町・横須賀市・三浦市に集まる長さ6〜22キロの断層群。地震の規模はマグニチュード(M)6・6以上と想定され、国内の主要断層でも発生確率の高いグループに分類。断層群の中心に位置する武山断層帯の平均活動間隔は約1600〜1900年に対し最後の活動は約2300〜1900年前とみられ「満期」の状態に近い。

 同委員会は牛伏寺断層(長野県)、立川断層帯(埼玉県、東京都)、双葉断層(宮城・福島県)でも大震災後に発生確率が高まったと公表済み。阿部委員長は「日本のどこで起きてもおかしくないという心構えが必要だ」と話した。【八田浩輔】 毎日新聞 2011年7月12日 東京朝刊

 
 三浦半島活断層群、危険性が高まる
< 2011年7月11日 19:38 NHK> 

 政府の地震調査委員会は、3月の巨大地震の影響で、神奈川県の三浦半島の活断層では地震の危険性がこれまでより高くなっているおそれがあると発表しました。地震調査委員会は、今後も広い範囲で地震に注意するよう呼びかけています。

 政府の地震調査委員会は、11日に開いた定例の会合で、3月の巨大地震による国内の地震活動への影響について検討しました。発表によりますと、巨大地震のあと、本州の東側の地盤がゆっくりと東へ動く地殻変動が続いているために、神奈川県の「三浦半島断層群」と呼ばれる活断層では、地震の危険性がこれまでより高くなっているおそれがあるということです。地震調査委員会は先月、巨大地震の影響で、▽三陸沖から房総沖にかけての海域では津波を伴う大きな地震のおそれがあるほか、▽宮城県と福島県に延びる「双葉断層」と、▽長野県の「牛伏寺断層」、▽それに埼玉県と東京の多摩地域に延びる「立川断層帯」の3つの活断層でも地震の危険性が高くなっているおそれがあると発表しています。地震調査委員会の阿部勝征委員長は「巨大地震で地盤にかかる力は広い範囲で変化している。『三浦半島断層群』などの活断層だけでなく、周辺の地域やほかの活断層でも地震が起きることが考えられるので、今後も注意が必要だ」と話しています。


三浦半島断層(北武断層群)の地図

  日本全国の活断層は約2000本あるとされています。その中で特にここ30年以内に地震が起こるとされる活断層として、関東では三浦半島で可能性は11%。その他小田原.国府津があげられています。
 
 9年6月、地震調査研究推進本部は、静岡県東部から相模湾にかけて神奈川県西部を走る活断層「神縄(かんなわ)・国府津(こうづ)―松田断層帯」がずれて発生する直下型地震を想定した予測震度分布図を改訂し、公表しました。
それによる予測震度は、神奈川県小田原市や平塚市の平野部で6強以上、横浜市や川崎市の一部で6弱、東京都や埼玉県の荒川沿いの低地で5強。また、この断層で30年以内に地震が発生する確率を0.2〜16%と予測しています。

  11年6月、立川断層帯(埼玉県、東京都)、糸魚川―静岡構造線活断層帯の牛伏寺(ごふくじ)断層(長野県)について、将来の地震発生確率が高まる可能性がある、と発表した。