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泉区防災講演会
今日から始める防災・減災
大切な人・街を守るために

冒頭挨拶する三好副区長
 冒頭挨拶する三好副区長
 「3.11から今日でちょうど3年目。その間の日々を風化させないために、大震災に備え身近なところから「防災力」を高めましょう。一つ目は、イメージする力、自分のこととして、問題として考えること。二つ目は、いつもの「つながり」を大切に。同じ課題を持つ人や活動での出会いにより、知り合いになることが大切で、それらが助け合える仲間だ。三つ目は、あきらめないこと。大切なもの・人、なくしたくない、守りたいと思う願いの強さだ。」と語るのは、今日の講師の横浜市男女共同参画センター横浜北事業課長の常光明子さん。

 1分黙とう間で始まった泉区防災講演会が、3月11日(火)、泉区役所会議室で開かれた。講演のテーマは「今日から始める防災・減災〜大切な人・街を守るために〜」。泉区内の自治会町内会、地域防災拠点の役員など、防災に関心のある人たちが大勢集まっていた。

 本題に入る前に、まず防災クロスロード・ゲームから入った。「3.11時には皆さんどうしていたか」を互いに話し合いさせたり、「避難所に150人来ているが、おにぎりが50個しかないが、それを配るか?」を考えさせた。「情報が少なく、判断できないので配らない」、「おかゆにして皆に配る」、「子どもと乳幼児を抱えるママや妊婦に配る」などが意見として出ていた。正解はないが、いろいろな人が多様な意見を持ち、少数意見を尊重しながら、まとめることが必要だ、としていた。
安全網の担い手になリましょうと、熱く呼び掛ける常光さん  
安全網の担い手になリましょうと、
熱く呼び掛ける常光さん
 

 災害時には、女性特有の不安、困難、悩みがあり、地域防災拠点だけでなく、防災にかかわる組織に女性の参画が防災に強い地域づくりの要であり、昨年改訂された横浜市防災計画にも、災害弱者への配慮が盛り込まれている。地域防災の意識も「こんな時だから、我慢しろ!」から、「こんな時だから、お互いさま♪」に代わってきている。

 お互いさまの安心づくりには、まずわが家の備え、身の回りの安心を増やすことだ、として作成に自ら関わり発刊した「YOKOHAMA私の防災力ノート」と同封の防災シートなどを、発災時に落ち着いて行動ができるよう、ぜひ家族で話し合いながら記入・活用してほしい、とした。
 朝起きてから寝るまでの自分の行動をイメージし、何がなくては困るのかを考え、それを備えることが必要。それは、一人ひとり皆違うものだ。

 いざという時に助け合える人とは、いつもつながりがある人で、同じ課題や同じ行動で出合った人だ。知り合いになり、そのつながりを日頃から積み重ねることが大切だ。
 地震、災害が奪うものは大切な物であり、人であり、守りたいものだ。「大切なものを、あきらめない!守りたい!」という願いの強さこそが防災の原動力になるのだ。

 そして、浅田志津子の「ママが子どもを地震から守る」ことを子どもの言葉で書かれた詩「鼓動」を読み上げ、大きな拍手を受けて終了した。