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磯子区の防災・減災講演会
コミュニティの結束、居住人口増加、背伸びしない
気仙沼復興商店街副会長、思いを語る

  講演する坂本さん
   講演する坂本さん
 「東日本大震災後、1年半を経て、今「まち」について思うことは、@コミュニティの結束の大切さ、A居住人口を、いかに増やすか、B背伸びをしないで、着実に復興を進めること。」と語るのは、気仙沼復興商店街副会長の坂本正人さん。

 横浜杉田 気仙沼応援隊主催、磯子区役所後援の防災・減災講演会が10月25日(木)磯子区民文化センターで開かれた。講師の坂本さんは、被災地復興のさまざまな困難を乗り越え、被災地最大の商店街を立ち上げてきたことで、NHKドキュメンタリーでも採り上げられた。
磯子区の音楽団の演奏  
磯子区の音楽団の演奏  

 講演のテーマは「絆が命を救い、地域を復興させる」。気仙沼漁港発祥の地・同市南町界隈は老舗の商店、飲食店が立ち並ぶ街であったが、津波でほぼ壊滅、地盤沈下で現在も満潮のたびに一部は冠水。約1000人の住民は後背地の急こう配の高台に、いち早く避難し犠牲者は7名に留まった。これは(偶然の幸運)ではなく、毎年の避難訓練によるものという。さらに避難所における運営も避難者である地域の人たちのコミュニティの力で支え合い、自律的に運営されてきた、とのこと。
  両商店街の協定調印が済んで 
   両商店街の協定調印が済んで

 仮説商店街設置に向け、行政側との折衝、地権者との交渉などの苦労話。当初計画より大分遅れたが、昨年12月に立ち上げ、現在52店舗となった。一角に子どもたちのフリースペース「cadocco」を設け、人も集まるようになった。

 しかし、現在町はがれき等の撤去はほぼ済んだが、復興には至っていない。この商店街の周りには住民不在。現在、仮説住宅住まいだが、復興住宅建設の目途がまだ立たないことも原因。これから寒い時期に入ることもあるが、人集めのためのイベントの活用、観光バスの誘致などによる人集めが課題だ、としていた。 最後に、被災地である気仙沼を忘れないでほしい、ということと、そしてぜひ気仙沼に来て欲しい、と結んでいた。

 講演に先立ち、磯子区の音楽隊による演奏、磯子区・気仙沼商店街との相互支援の協定調印式も行われた。