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地域防災セミナー「災害に強くなる知恵と技」 10回講座の初日 |
経験知から身を守るすべを学ぼう |
日赤看護大学地域防災活動ネットワーク・武蔵野市民防災協会共催 |
今日は開校式を兼ねていることから冒頭、武蔵野市民防災協会の福田嘉弘事務局長は、同協会は平成5年に設立、50名の推進委員を養成、そのレベルアップを図っている。自分の身は自分で守ることを命題に、ケガをしない、家族を守り、水・食料の確保、火を出さない、そして、最近はトイレ対策を加え、これらを重要テーマに活動を行っている。日赤看護大学の三井俊介事務局長は、当大学は地域の一員として地域防災活動を進めており、その一環としてのこの講座で知恵と力を得て、それを発揮してほしい。また地域にそれを広げてほしい、とそれぞれ挨拶で語っていた。 引き続き、「最近の国内外の災害発生状況と災害から身を守る術を学ぶ」として日赤看護大学教授で地域防災活動ネットワークの小原真理子さんが講演を行った。1995年の阪神淡路大震災以降の各種災害と救助の実態から自助・共助の重要性、古い家と木造アパートによる若者の犠牲者の多さと、どの災害時においても高齢者の犠牲の多さ等をデータで示していた。 東日本大震災については、その規模の大きさ(阪神の1450倍)、設定されていた避難位置・経路などの想定を超えた大きさ、広範囲であったことも起因する石油不足と救援活動の遅れ、原発事故、通信途絶などが特徴的であったこと。そして今後、誰でもがなりうる要援護者の問題。それに対する支援体制の不十分さから、その課題に向け重点化と地域ぐるみでの取り組みの重要性が増している、などを強調していた。
次に参加者を6〜8人のグループに分け、防災ゲーム「クロスロード」が行われた。内容は防災ボランティア編で、テーマごとにグループ内でそれに対する考え、意見を述べ合っていた。各グループから代表が、このゲームを通じて感じたことなどとして、世代を超えた人たちの意見・考えを聞くことができ有意義だった。考え付かなかった意見も聞き、見方が拡がった。基本的な考え方は同じだが、条件を変えることで回答も変わってくるなどと発表していた。纏めとして小原さんは、〈クロスロード〉には、一般編、行政編もあるが、今回ボランティア編を使ってみた。ボランティアの原則は、安全安心安定である。一方、被災現地は大変な状況であることを認識し、現地には迷惑はかけない、自己完結で臨まなければ、と語った。 午後は、机上シミュレーション「災害発生に伴う各種困難時の行動」を同ネットワークの高田昭彦氏のインストラクトで進められた。「会社・学校などで災害に遭ったら」「屋外で遭ったら」「どうしても自宅に帰る必要になったら」などを、それぞれの場面を提示しながら、グループ内で話し合っていた。例えば、「3歳のこと保育園に預けている。昼間保育園から外出先の携帯に電話で、子どもが熱を出した、と言ってきていた。自宅に向かっている途中のPM4時に震度6弱の地震。自宅までまだ、10Km以上ある。夜遅くなっても帰りたい。」という設問に対し、いろいろ起こりうることを想定し、どう行動するかを話し合っていた。、 |