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地域防災セミナー「災害に強くなる知恵と技」
 忘れない 学び 育てる 防災・減災
東日本大震災での経験知から

シンポジウムで  
シンポジウムで  
 東日本大震災に遭遇し、乗り越えてきたシンポジストの経験知から、地域防災・減災について、学び、育てようと第10回地域防災セミナーが2月25日(土)午後、日赤看護大学武蔵野キャンパスで開かれた。シンポジストは日赤秋田看護大学助教の佐々木亮平氏、陸前高田市佐野地区自治会長の菅原正治氏、石巻赤十字看護専門学校教授の後藤ひろ子氏、武蔵野地域防災活動ネットワークの青山真市郎氏の4名と進行・司会は日赤看護大学教授の小原真理子氏。

 佐々木氏は保健師で以前、石巻で勤務。仲間9名のうち6名が犠牲となった。時間がある限り救済に駆け付け、被災者の健康に留意し続けた。菅原氏の町は90数%が津波で家屋を流され、皆命からがら避難した。被災者の心理が時間とともに変化していく様子、備えの重要性、そのための自主防災知識や伝承の大切さなどを語った。
  後藤教授の説明の1場面
   後藤教授の説明の1場面

 後藤氏は自宅も被災したが、当日学校に居り、学生とともに隣の小学校に避難した。ずぶ濡れの避難者たちを学生らと共に徹夜で介護したり、食料・水だけでなく、薬剤、器具もないなど何もない中、長期にわたる避難生活で所内の保健・衛生管理に努めた。「いいか・悪いか」より「できるか・出来ないか」であったし、「やったことがあることはできる」が「やったことがないことはできないか、時間がかかる」ことが分った。混乱する中で工夫する力、判断基準(赤十字精神)をしっかり持つことができ、やっていけた。災害に関しては、自分のこととして準備しておくことが大切だと。青山氏は、皆さんの経験を学ばせて頂き、どう地域に落とし込むことができるか考えていを信じること、る、として、武蔵野市での地域防災活動の試みとして、情報・物資・専門職支援の対応概念などに付き語った。

 小原氏は、シンポジストの話から、伝承の大切さ、人間の自然治癒力、人と人とのつながりの大切さを感じるとともに、知恵と工夫で互いに学び育てることが大切であり、そうしていきましょうと結んだ。