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地域防災セミナー「災害に強くなる知恵と技」 第8回講座
困った!災害時のトイレ対策
避難所での対応を中心に

災害時トイレの問題を話す加藤氏  
災害時トイレの問題を話す加藤氏  
 日本赤十字看護大学と武蔵野地域防災活動ネットワーク主催の今年度第8回講座が1月26日(土)午後、日本赤十字看護大学武蔵野キャンパスで行われた。
 今回の講座は、トイレ研究所代表理事の加藤篤氏による「困った! 災害時のトイレ対策」。身体(排泄)、トイレ設備、避難所におけるトイレ事情を紹介し、停電・断水時の避難所トイレは、どうなる?、それに、どう備える?といったことを参加者に考えさせていた。

 東日本では、断水や停電、給排水管の損壊、し尿処理施設の被災により、多くの地域で水洗トイレが使用できなくなった。そのため、発災直後のトイレは大小便で一杯になり、劣悪な衛生状態となったところが多かった。
 一方、災害時用に配備された仮設トイレ等は、狭い、暗い、和式、段差があるなどで、トイレに行きたくないばかりに、水・食料の摂取を控えてしまい、脱水症状や体力低下など、健康悪化で死に至ることもあった。
  話し合い結果を発表
  話し合い結果を発表

 東日本大震災時、各避難所に災害時用仮設トイレが配備された時期は、3日以内の自治体は全体の33%、1週間から2週間を要したが45%、1か月以上を要したが15%であった。 また、避難者は、避難所でトイレが必要となるのは、3時間以内が3割、6時間以内を含めると7割の人が必要だったとの回答であった、とのこと。
 災害用トイレの必要数算定のための基礎データとして、一人当たり一日の排泄回数・排泄量、その洗浄水量、汚水発生量、仮設トイレ必要量等が提示された。

 それらが、グループ別話し合いの中で示されながら検討、それぞれその内容の発表を行った。食料、水は当然必要だが、それ以上に切実な、また安全、衛生など扱いが難しい問題に取り組んでいた。
 誰にでも作れるポリ袋と新聞紙を使っての災害時簡易トイレの作り方を全員に作らせ、今日のお土産としていた。