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HUGは、避難所運営を皆で考えるための一つのアプローチとして静岡県で開発されたもの。大地震発生後1日間の間に、避難所で起こると考えられる内容に、どう対応していくかを体験するゲーム。 全盲の夫婦、認知症での80歳男性、息子と連絡がつかない88歳のおばあさん、父親は重度の知的障害の息子を持ち、妻は妊娠3カ月といった家族、酸素ボンベ携帯で歩行困難な男性、地震で両親を失った幼い姉弟など、避難者の年齢や性別、国籍、それぞれが抱える事情が書かれたカードが次々と読み上げられ、この人たちを、どの部屋に? 犬は?猫は?カナリアは? また、熱・咳がひどい避難者の扱い、使用禁止のはずのトイレが山盛りになっている、支援物用の場所を、着替えの場所を、ポータブルトイレが明後日に20個届くなどがどこに配置するかなど。
6〜7人が1グループとなり、机上に学校敷地全体の見取り図、体育館の平面図が広げられ、そこに、次々と読み上げられるカードを、皆で話し合いながら置いたり、書き込んでいく。 ゲーム後の発表では、事前に想定し取り決めて、色々と準備しておかなければならない、組織・役割を決めるべきだ、自治会町内会別の区割りを事前に汲めてかなければ、など参加メンバーから意見・感想が述べられていた。 日本は、世界有数の地震国。いつどこで大地震が発生しても不思議ではない。南海トラフ、首都直下型等の巨大地震が発生した場合、当拠点地域でも家屋の倒壊や火災などにより、多くの人々が避難所での生活を強いられることが想定される。このゲームを通して思いのままに意見を出しあったり、話し合ったりしながらゲーム感覚で避難所の運営を学び、考えるきっかけにと、今回実施されたもの。 |