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〜今、私たちにできること〜
外国につながる子どもの育ちと居場所
「日本語ボランティアグループ ジャボラ」の公開講座

  多国籍住民の街づくり」について語る早川氏
  多国籍住民の街づくり」について語る早川氏
 横浜市飯田北小学校(泉区)で国際級を中心に授業での学習補助を行っている「日本語ボランティアグループ ジャボラ」は、2月16日(木)、泉ふれあいホームで「外国につながる子どもの育ちと居場所」〜今、私たちにできること〜のタイトルで公開講座を開いた。

 講師は、多文化まちづくり工房代表の早川秀樹氏。同工房は、泉区上飯田町の県営いちょう団地地区に事務所を構え、外国につながる人たちへの日本語教室、学習補習教室を開くだけでなく、各種学習補習、進学ガイダンス、居場所づくり、生活相談など、幅広く多文化共生にかかわる活動を行っている。

 ジャボラは、学習補助を行っている学童たちの教室での状況などから、学童たちの気質の変化が特に最近気になっており、それは日本の経済環境やそれに伴う学童たちの家庭環境からの影響もあると考えている。それら学童たちの将来を考えるとともに、自分たちに何ができるのか、すべきなのか、を考えるきっかけとして、幅広く多文化共生のまちづくりに専念している早川氏の話を聞くとともに、意見交換をすることとしたもの。
 意見交換から、卒業生の中には、立派に巣立っている子供の紹介もあり、それを支えに、これからも前向きにやれることをやっていく、としていた。
早川氏と意見交換するジャボラのメンバー  
早川氏と意見交換するジャボラのメンバー  

 早川氏は、当地区の多国籍からくる多様性を逆に特徴と考え、外国籍の人たちは客ではなく住民ととらえ、街づくりを進めている。例えば、最近では、日本に来て育ってきた若い世代に街の担い手になってもらうことも目指し、泉消防署の協力のもと、防災ライセンスリーダー講習を受講してもらい、彼らを中心に“TRYangels”を立ち上げるなど多文化共生の街づくりに努めている。(これら活動が評価され、国際交流基金の2010年度の地球市民賞を受賞している。)

 最近の経済環境からくる失業や再就職の困難さ、離婚増など家庭環境の複雑さ、いちょう小学校で外国につながる生徒が80%を超えていることからくる授業の難しさなどを語っていた。また、教室運営だけでなく、幅広い活動を行っている中で、子供たちの成長の過程が見え、また課題も見えてくる。親の不理解が、子どもに負担がかかっていることから、進学ガイダンスでは、親も一緒に参加してもらい、それが子どもたちが勉強するきっかけにもなっていると感じる。小学生の学習補助を続けていく中で、高校進学や将来を考えると、中学生段階でのサポートの大切さ、さらの来年度には、小学校入学前の「プレスクール」も検討していく、と語っていた。