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泉区内にも子育てサロン、高齢者サロンなど、いろいろなサロンはありますが、子育て中の親子、高齢者、障がい者などの方々に加え、小学生も集うユニークな 3世代交流サロンがあるということで訪問してみました。


 午前9時40分頃から、三々五々集まってきた。幼児を連れたお母さん・お父さん、高齢者、障がい者、小学生。それに世話役としての地元のボランティア、中川地区支えあい連絡会、障がい者地域作業所「わいわいクラブ」、泉区役所保健福祉課・サービス課の方々など、合わせて50名ほど。場所は、永明寺別院の本堂。人数が多かったり、天気の良い時には境内や近くの川沿いの広場に出て行くこともあるそうだ。

 『世界中どこだって、笑いあり涙あり、みんなそれぞれが、助け合い、小さな世界。世界は狭い、世界は同じ、世界は丸い、唯一つ』の歌を、「わいわいクラブ」の方たちの音頭と手話体操の指導を受けながら、全員での合唱から始まった。

 グーチョキパー、ボール回しなどいろいろな遊戯を、輪になって手を繋いでしたり、またハーモニカ伴奏による合唱、紙芝居、読み聞かせ、ブーメランや紙飛行機作りとその飛ばしあいなどを、次々としているうちに終了時間になっていた。

 なるほど、3世代交流の輪。「小学生の子どもが赤ちゃんの世話をする」「おじいちゃんに纏わりつく坊や」など、活気にあふれる中、ほほえましい光景に触れ、久しぶりに”大家族”の雰囲気を味わった。

 幼児を連れてきていたあるお母さんは「近所の人から聞いて、また区役所のホームページを見て、来るようになりました。小学生のお姉さんたちが、(子どもと)遊んでくれます。2人を連れて来ても、みんなで相手をしてくれたり、(面倒を)看てくれるので安心です。本当にありがたいし、うれしいです。月1回では寂しいくらい。もっとあったら良いなって思うけど・・・」。また別のお母さんは「公開してくれる、こういった場所はなかなかないし、ありがたいですね。また、毎回いろいろな企画をしてくれるので、楽しみです。車で来る人も、20分位歩いて集まってくる人もいますよ。」と話してくれた。
 
 「最近は少子化で、小学生たちは子守をしたことがあまりないのでは・・・。ここでは楽しそうに相手をしていますね。」「男性高齢者がもっと増えると良いですね。子育てママさんは口コミで参加者は多いですが。」とボランティアさん

 ある小学生は「学校の総合学習で来るようになりました。小さい子供の相手ができるし、ここ(でやること)は何でも面白い。いつも、また来ようかなって。学校からだけでなく、学校が休みの今日のような時とか、夏休みとか長い休みの時にも来ます。」と話していた。

 ある高齢の男性は「ここは天国。小学生と話をしたり、小さい子ども(幼児)の相手をしていると癒される気持ち。」と笑顔。小学生との話では、「新聞を読みなさい!」とか、郵政民営化の話まで飛び出していた。

当サロンに児童を参加させている岡津小学校の宮崎博隆先生のお話

崎博隆先生

 総合的な学習の時間(以下総合学習)として、クラスを 2グループに分け、昨年10月から交代で毎回 1グループを『永明寺別院サロン』に参加させています。半数の児童を『サロン』にお任せし、私はもう1グループを引き連れ『町探検』を行っています。子どもたちの自主性を大切にしているので、ご迷惑をお掛けしていないかと初めは心配しましたが、むしろ関さんたちから『元気が出て、サロンに活気が出るということで皆さん喜んでいます』と言っていただいており、安堵しています。

 6年の新学期の総合学習として何をやるかという時に、子どもたちからは、ぜひ当サロンに行くことを続けたいという希望がでました。子どもたちも喜んで行っていますし、当日サロンに行かないグループの子は、むしろ残念がっています。
 総合学習の目標として、「生徒にボランティアを通じて福祉の視点を持ってもらおう」と考えました。それには身近にできるボランティアを体験し、実感してもらうことだと思っています。地域の中で活動し、地域および地域の人との関わりを大切にすること。自分の町を良く知り、見つめ直すことで、岡津の町やそこに住んでいる人たちを大切にしていく意識が芽生えてくるのではないでしょうか。
 昨年、「自分の町探検」を行い、お年寄り、妊婦の方などの立場に立ってものを見て、福祉マップをつくることを進めていく中で、当サロンとの繋がりや、いろんな方ともお知り合いになれ、輪が広がっていき、喜んでいます。

 子どもたちは自ら考え、アイデアを出し、小さいことでも、自分たちで出来ることをやってくれています。昨年は『チョボラ(チョコッとボランティア、ちょっとしたボランティア)の輪を広げよう』、今年は『チョボラの架け橋になろう』の合言葉で進めています。 今年の学校主催の「岡津フェスティバル」では、総合学習の発表をすることになっていますが、子どもたちは、いつも出向いて行ってお世話になっている方たちを逆にご招待し、自分たちが主催するサロンを開こうと動いています。

 当サロンの世話人、関吉郎さんに状況についてお話を伺った。

 ハーモニカ伴奏する
  関吉郎さん

 幼児から高齢者まで、いろいろな層の方が参加していますが、幼児や子育てに詳しい方、小学生との交流に慣れた方、障がい者とのふれあいに得意な方など、いろいろな方の協力を得ています。岡津小の協力効果は大変大きいですね。

 ここの良い点は、1)永明寺別院という広い場所を無料で借りられたこと。 2)いろいろな世代が、それぞれ教えたり、教えられたりしていること。 3)まほろば広場という自然の遊び場が近くにあることなどです。

 毎回障がい者のリードで、手話体操をやっていますが、これはほほえましいですね。また、普段じっとしていた高齢者が笹舟作りなどの昔の遊びを子どもに教えて、元気を取り戻したりしている姿はいいですね。一方、世代や層の幅が広いので、共通のもの、例えば歌を歌うにも、どういった歌がいいのか悩むこともあります。.

永明寺別院サロンの 設立経緯
 NRS(中川、緑園、新橋)支えあい連絡会では、地区内の主要な拠点にサロンを開設することになり、  当サロンはその4番目のサロンとして平成16年2月に立ち上げられた。


 様々な背景を持つ方が参加する異世代サロンとしてのこの永明寺別院サロンは、特色あるものとして、横浜市社会福祉協議会のHPで取り上げられています。 同HPトップページの「地域福祉関連情報」→「地区社協データ集」(PDF)をクリックしてください。
『よこはまの地区社協活動〜地区社会福祉協議会データ集〜(平成17年度版)』の中の「事例紹介」の一つとして、最後の16ページに掲載されています

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